From:宮城奈津子
スポーツ教室に関わらず、生徒さんを抱える「教室系ビジネス」では、長く繁栄させるため、月謝の値決めが肝心となります。
スポビジ大学の読者さんの中でも、起業前の方は多く、新規参入する場合には「業界最安値」で挑もうとする方が非常に多いです。
その理由は、「他のところより安いので、新しく開講しても集客が楽だと思うから」という理由なんですよね。
でも、それは非常に危険な考えです。
確かに、業界最安値は集めやすいのですが、そこには大きなデメリットもあるわけです。
では、教室系ビジネスの月謝は、一体どうやって決めたらいいのでしょうか。気になりませんか?
ということで今回は、教室系ビジネスの「月謝」についてお話ししたいと思います。
業界最安値が危険な理由
では、まず業界最安値のメリットからお話ししましょう。
業界で最安値ということは、新規のお客さんが比較する際に、「一番安いところはどこだろう?」と検討して、あなたの教室が一番安いから入会するという方は多くいらっしゃるかと思います。
なぜならば、お客さんは「知らないものにお金を払いたくない」わけですから、教室を体験する以前に、まず「安いとこはどこか?」という価格比較は当然するでしょう。
実はこれは8年くらい前の実体験なのですが、サンビスカス沖縄でも、幼児クラスを新たに開講する際に、「業界最安値でとにかく数を確保しよう!」としたことがありました。
すると、なんと開講から半年くらいで、120名程度の幼児クラスが集まったのです。
当時の月謝は確か1,000円でした。
これを企画したのは私で、
「どや!めっちゃ集まったやろ!」
とめちゃくちゃどや顏していたと思います。
すると、現場の方から、、、
「月謝の未払いが多い」
「人が多すぎて嫌だ」
「うちの子を見てくれていない」
「今月1回しかきてないから今月は無料にして」
等というクレームがとにかく溢れたんですよね。
それでも、お客さんの声を必死に拾おうと、改善しようとしました。コーチたちに、なんとかそこは我慢して対応して!と伝えながら・・・
(実際、対応したのは現場で、私は無傷だからこんなことができたと思います。当時のスタッフの皆さん本当にすみません。猛反省!)
そこでなんとか継続して頂けて、当時の会員数は今でも追い抜けていません。そのくらい数が溢れていました。
しかし、その年の3月、幼児クラスの子達が小学生に上がるタイミングで、値段が4,000円に上がります。
そのことを知った幼児クラスの会員さんは、なんと7割程度も退会してしまったんです。
その時にハッと気がつきました。
「私たちのスクールは、値段で選ばれていたんだ」と。(…遅っ)
業界最安値は、確かに集客は楽です。本当に驚くほど人が集まります。
しかし、スクールの内容やコンセプトなどの「価値」で選んだ人はほとんどいなくて、値段という「価格の価値」に惹かれた人が集まってしまったんですよね。
だからこそ、理不尽なクレームや、月謝払いの未納が多く、管理も大変で、顧客対応のストレスが多かった。
値段を売りにしたら、値段で判断する人が集まるという、デメリットがあるわけです。
でも、それは、決してお客さんが悪いのではありません。
売り手が、自分たちの持っている価値をPRすることをサボってしまい、集客が楽だからという理由で、値段を安くしたことに原因があるわけです。
長く繁栄する教室にしたいのであれば、そこをサボってはいけません。
なぜならば、長く会員でいつづけるかたは、あなたの教室の持つ「価値」にお金を払っているわけですからね。
価格だけで選んでいる人は、価格が上がればそっこーでやめます。
ここに注意しなくてはならないわけです。
あ〜今思い出しても怖い怖い・・・。
あなたが「いくら欲しいか」から逆算する
では、一気に値段をあげればいいかといえばそうではなくて、あなたがその教室で、どのくらいの利益が欲しいかから、逆算することが一番いいと思います。
例えば、毎月30万円の利益は確保したいと思うのであれば、月謝が1万円だとすれば、30人は必要ですよね。
しかし、教室を運営していくためには、会場費や保険料、広告費などの経費がかかりますから、20万の経費がかかるとすれば、あなた最低でも50万の収入を得なくてはいけません。
すると、1万円の月謝だと50人、5000円の月謝だと100人獲得することが目標となります。
この場合だと、1クラスで100人は多いから、3会場に分けて、30人程度集めればいいんだとなります。 1会場30人ですから、幼児クラス10人、低学年クラス10人、高学年クラス10人の定員ですみます。
こうやって数字にしてみると、なんだか集められそうな気がしてきませんか?
顧客平均単価はコースで増やせ!
教室系ビジネスで多いのは、月謝の価格帯がひとつだけのパターン。
つまり、全クラス5000円という商品だけの場合が多いんですよね。
それでは、なかなか利益を残すことは難しいので、1人あたりの客単価をアップさせることが大切です。
1人を追加で集客することがいいと思うのですが、新規の集客というのは非常に難しく、コストも労力もかかるので、ここは1人あたりの客単価をあげる方が賢い方法です。
なので、たったひとつの商品だけで勝負するのではなく、「松・竹・梅」というランク別の商品を用意してあげてください。
なぜ3つのラインナップを用意するのかというと、もしたったひとつの商品だと、「入会する」「入会しない」の選択になりますが、3つのコースを用意することで「どのコースにしようかな?」という選択になりやすいという心理状態になるわけです。
もちろん、竹や松のコースを選んでくれたら、通常の月謝よりも高額で、利益率も高くなります。そうすれば、100人集めなくてはいけなかったものが、80名でよくなったりします。
となると、少ない人数で手厚いサービスをすることができますし、この方法だと離脱率も減ってきます。
あとは、一度入会してくれた人へのフォローアップですね。
サンビスカス沖縄では、ここのフォローアップに力を入れてから、新規の集客コストが大幅に減りました。 会員さんの口コミで増えるようになったわけです。
しかも値段が高いうえに、教室への満足度が高いので、キャッシュフローは安定し、その利益は次なる投資に回せますし、人を雇うことだって可能になるわけです。
集客のことばかり気にしない
いかがでしたか?
月謝の値段について考えると、どうしても会員数に目が向いてしまい、安く設定しがちです。
しかしこれは、あなたが教室の「価値」を伝えるのをサボっているから。
教室系ビジネスは、「継続率」が命です。
なぜならば、教室系ビジネスは、毎月の月謝が収入の柱となるから、長く継続してもらったらLTV(ライフタイムバリュー)が上がって、経営が安定するからです。
穴の空いたバケツ(価値を伝えるのをサボった教室)に、どんなに水(安価できたお客さん)をいれても満タンにはなりません。
なので、ぜひ月謝の値段を決める際には、業界最安値ではなく、それ相当の価値をもらってください。
価値を知っているお客さんが増えれば増えるほど、あなたの教室は潤ってくることだと思いますよ?
それでは、今日はこのへんで!
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