(注意)無料でチケットを配ってはいけない理由。

利益を残す方法

from 宮城哲郎

 

よく、プロスポーツの現場で起きている現象がある。それは…。

「チケットの無料配布」だ。

 

会場の空席を埋めるために頻繁に行われる施策なのだが、マーケティング的視点で語るとこの方法は実はあまり良い方法ではない。

 

もちろん、全てが良くないかと言われれば決してそうではなく、戦略的に「あえて無料」という方法をとっているケースも存在しているのは承知だ。※実際にアドバイスをしたこともあるし。

 

ただ、不用意になんの意図もなく「ただ、空席を埋める」という理由だけで、それを多用するのは長期的に見ると好ましくないという意味である。

 

ちなみに、この事についてはスポーツの様に「商品、サービスの価値自体が数値化しずらいモノ」である業界の場合、特に気にしなくてはいけない事でもあるのだが。

 

今回は、その理由をあなたにもシェアしたいと思う。きっと、あなたのヒントにもなると思うよ?

 

アンカリングって知ってる?

 

実はこの事を説明するのは、アンカリングという言葉について解説しないといけない。ちなみにアンカリングとは…。

先に与える情報が判断の基準となって、その後の判断に影響を及ぼすという心理学の現象の事なのだが。

※ちなみに、船の錨(アンカー)の意味からきてる。

 

例えば、あなたが飲食店に行くとする。そしてそこは初めて行く飲食店だとしよう。

そこで一つ飲み物をあなたは頼もうとメニューを見る。

 

そこで、オススメのドリンクメニューの価格が「500円」という風に表記されていたとしよう。

 

すると、この500円という金額が最初の印象となって、僕らは、このお店のドリンクメニューの価格が「おおよそ500円」だという風に判断してしまうというわけだ。

 

これが1,000円なら1,000円が基準。200円なら200円が基準という感じで、最初に見た価格によって印象が決まってしまうのだ。

 

他にも、普段の生活の中で、僕らはこうしたアンカリングの影響を受けていて、特に、普段からその商品・サービスの価値自体を「知らない」モノほど影響は大きくなる。

 

例えば、これがコーラの様なある程度の原価や定価が分かる様な商品の場合だと、100円前後で変えることが分かるので。

 

ホテルのラウンジやバーなどでコーラを注文しようとして、その価格が「1000円」というような表記をされてると…。

 

「うわっ、高っ!!これはきっと高級なモノしか売ってないだろうな。入る店間違ったなー」

 

というような事を思ってしまうだろうし、逆に海外などに旅行に行って、50円ぐらいで飲めたりすると…。

 

「おお、スゲー安いじゃん?2杯ぐらいは飲まないとな!」

 

なんて、思ってしまう。

 

これは、すでにコーラの価格に対してある程度、アンカリングが掛かっている状態だから、高いとか安いとかの判断ができるわけなんだ。

 

これは別に価格だけの話ではなく、僕ら人間という存在自体が「最初に受けた情報の印象を強く受ける傾向がある」という性質を持っているという事に他ならない。

 

そう、ここまで話すと大体の予測はたつよね?もしもスポーツ観戦のチケットを「無料配布」した場合にもアンカリングがかかってしまうわけだ。

 

無料=いつでもいける

 

僕が言いたいのもそこ。

 

スポーツ観戦のチケットの価格って、その競技によっても違うし、リーグ、国、男女によっても、チームによっても違う。

 

要するに多くの人達にとって、価格に対しての「正しい情報」が無いのがほとんどだ。特に日本ではそうだろう。

 

僕が初めてプロスポーツの試合を観戦したのは、確かプロ野球だった気がするが指定席で5,000円ぐらいの価格

 

でも、実際にJリーグの試合を観戦をした際、それが3,000円ぐらいだったのを見た時に、、、

 

「あ、サッカーって安い!ラッキー」と思った。

 

うちのクライアントに熱狂的な相撲ファンがいるのだが、そのクライアントいわく…。

「野球もサッカーもチケット代が安くて行きやすそうですね?」

なんて、言っていた。笑 ※いい場所を確保しようとすると、1万円以上もするからね。

 

もちろん、ここで「お前、なんも知らねーな?」なんて言われない様に、最初で言っとくけど、席の場所によっても、それぞれ値段が違うのも承知している。

 

僕がここで言いたいのは、プロスポーツの試合を観戦するという時に払う対価の基準が人によって全くバラバラであるという事実を、計算しておく必要があるということだ。

 

これは何もプロスポーツの試合観戦に限ったことでは無い。スポーツ教室や、スポーツクラブの会費などでも同じだ。

 

そうした価格自体に幅というか、弾力性があるものだからこそ、僕らは「スポーツの価値」について、きちんと理解しようとする必要はあるだろう。

 

それにも関わらず、チケットが常に「無料」で配布されていると、スポーツの価値をそんなに知らない人にとっては「いつでもいける」そういう印象を持たれてしまう

 

以前、あるスポーツチーム(ごめね?守秘義務で)が地域の人達に対して、より多くの人達に対して試合の観戦チケットを無料で配布したそうだ。

 

その結果は、配布した人の3割しか来場に繋がらなかった。

 

これを「いやいやチームの営業努力でしょ?」という風に片付けるのは、ちょっと早々だと僕は思う。

 

でも、後で聞くとそのチームは、こうした地域に対しての無料配布を事あるごとに何度も行っていたそうだ。

 

本来なら値段が付いているものだから、価値のあるものであるはず。

 

だけど、常に「無料」としてしか売り出していないのであれば、それを受け取る人にとっても「あ、また無料で配布している。人気が無いのかな?」そう思われても仕方がない。

 

たくさんの人達の来場を促す事で、より多くのスポンサーを獲得したいという様な意図も理解はできる。実際に僕も社長の立場ならやると思う。

 

だけど、これを続けると次は何が起きるのかというと、今まで、お金を払って会場に来てくれた人達が今度は…。

 

「無料で配布しているらしいから、誰からチケット貰えないかな・・・?」

なんて事を考え出すようになる。

 

それって本末転倒な気がしないだろうか?だからこそ、少しだけ手を加える。

 

無料にするなら「理由」を!

 

本来、無料での条件というのは強力なオファーだ。でも、その無料という強力なオファーを乱発すると、そもそもの価値を下げかねない。それではいけない。

 

そこでポイントは、無料というものに対して「なぜ、無料なのか?」という理由をハッキリと伝える事だ。

 

理由が明確な「無料」は、本当に強力だ。

 

目の前に「無料」の商品がある。

それが、今、この瞬間にしか手に入らない。

 

そんな事を言われたら行動したくなるだろう?

 

人が最も欲しいと思うのは「無料である商品」ではなく、「そこでしか手に入らないもの」に対してだ。

 

だから、無料にするのであれば、そうした事を意識して「価値をさげないままに提供できる方法」を常に考える必要がある。

「そこでしか手に入らないモノである」のは理解している。だけど、購入するにはハードルが高いのも承知している。

だからこそ、今回は「特別に無料にしているので、ぜひ、一度手に取ってみてよ?」だって、本来ならこの無料商品の値段は〇〇〇〇円もするんだからさ?(※ここでアンカリング。笑)

 

そんな感じで伝える努力が企業には必要だし、毎日、厳しい練習に耐えて、それでもチームの勝利の為に全力で努力している選手達の価値に対して敬意を示すことかもしれない。

 

この記事読んでいる人に、プロスポーツチームの関係者は少ないかも知れないけど。これって、あなたの商品やサービスでも同じことが言えるのはいうまでもないよね?

 

それでは、今回の記事はこれでおしまい。

 

 

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宮城哲郎
スポビジ大学主宰。元プロサッカー選手として国内外で活躍した後、「スポーツで街を元気に」を合言葉に一般社団法人サンビスカス沖縄を設立した事をきっかけに事業家としての道を歩む。サンビスカス沖縄を通し年間延べ1万人以上の人にスポーツサービスを提供し、自身の経験から生まれた幼児体育プログラム「アミーゴプログラム」では3万人以上の子供達の発育・発達に役立つプログラムに成長させる。「業績アップが難しい」と言われるスポーツビジネスという分野において数多くの成功事例を出した経験から、スポーツ以外の業種に対してもコンサルティングを行うなど、その活動の幅を広げる中で「もっと多くの人達にスポーツを仕事にする事の喜びを知ってほしい」という思いからスポビジ大学を作り今に至る。他にも「スポーツやスキル系で飯が食える訳が無い」と言われている中で、引退後のスポーツ選手、スポーツトレーナー、インストラクター、治療院、セミナー講師、教育サービス、アパレル系、コンサルタント、コーチング業などの業界で多くの起業家を輩出。その経験や知識を継承するスポーツコンサルタントの育成にも奮闘中。2014年、15年にはFIFA公認国際サッカー東アジア大会へ「琉球代表」として選手兼監督として出場し、見事優勝を飾るなど、スポーツ起業家らしく、実業とスポーツ競技者として異色の活躍をする。支援したスポーツ経営者は1678名(2018年12月現在)と、スポーツ界に旋風を巻き起こしている。