【特集記事】総合型クラブには本物の経営者が必要

クライアントインタビュー

宮城:今回は熊本県ひかわスポーツクラブの齋藤さんにお越しいただいております。本日はどうぞよろしくお願いします。

 

齋藤:はい、よろしくお願いします。

 

宮城:早速お話しをお伺いさせて頂きたいのですが、ご自身のほうで自己紹介と、どういったお仕事をされているのか、お話しして頂けますか?

 

齋藤:ひかわスポーツクラブの齋藤と申します。私はもともとNPOのサッカーチームの職員で仕事をしていたんですけども、同じ町内に事務所を置いていたっていう経緯があって、その流れで行政の方から、「総合型地域スポーツクラブを作りたい」とお話しがあって、そのお手伝いをするのがきっかけでした。

 

総合型地域スポーツクラブを運営していくとなると、やはり時間的な部分も制約がかなり出てきていたので、元々いたNPOのサッカーチームを辞めて、総合型のクラブマネージャーとして活動をスタートしたのが、総合型スポーツクラブと関わる最初のきっかけでしたね。

 

宮城:この総合型地域スポーツクラブの

「クラブマネージャー」っていうのは、具体的にどういったお仕事をされるんですか。

 

齋藤:実際にクラブを運営していく全てといいますか…。笑

もちろんチラシを作ったりとか、経理の部分であったりとか、教室の指導もあったり、イベント企画、運営。クラブ運営に携わる全ての業務を、うちのクラブではやらせてもらってます。

 

宮城:会員さんの規模はどれぐらいなんですか。

 

齋藤:熊本県の実状は、小学生の部活がすごく浸透している都道府県でして。そこが今年度最後に、全て社会体育に移行するんですよね。うちの町自体が1年前倒しで小学校部活を解消して、社会体育の団体を作りましょうっていうので動いている中で、今多くの受け入れ先ができたんです。それで今年は少し会員数が減って、現状で120人ぐらいですね。

 

宮城:なるほど、実際に子供達の受け入れ先が増えてきたということなんですね。ちなみに会員さんの年齢層は子どもが中心なんですか。それとも一般成人やシニア向けの層が多いですか。

 

齋藤:そうですね。うちの教室自体は、働き世代といわれる20代〜40代がズッポリ抜けていて。高齢者の教室と、子ども向けの教室がメインではあります。

 

宮城:これは全国的な傾向だと思うのですが、20代〜40代の働き世代がなかなか地域スポーツに参画できていない現状がありますよね。

 

齋藤:はい、そうですね。

 

宮城:クラブでは齋藤さんを中心に動いている感じですか。それとも他に雇っていたりしていますか。

 

齋藤:うちのクラブに関しては、事務局員さんはパートタイマーで来ていただいています。今まで自分でやっていた経理作業の一部、事務的な作業を、その事務局員さんにお願いできるようにはなってきています。

 

自分の活動自体が、自分のクラブ運営だけでなく、他のクラブ経営で困ってる人たちもいっぱいいるので、もう少しそっちのほうに目を向けていきたいなっていうところもありまして。熊本県の連絡協議会ってのがあるんですけど、そこの理事長もさせてもらっています。

 

自分たちのクラブ運営も大事ですけども、いま熊本県内69クラブも設立していますので、その全てのクラブがいい方向に進んでいくようなところも考えなきゃいけない立場でもあるんですね。

なので、クラブの中では徐々に身を軽くしながら、いろんなところで動けるようにしたいなあっていうところですね。

宮城:なるほど。ご自身のひかわスポーツクラブも経営しながら、他の地域のクラブも統括しつつ、いろいろアドバイスしたりとかっていう仕事が今後はメインになってくると。

 

齋藤:はい。これからよりその仕事に進んでいきたいと思っています。

 

総合型クラブの定義とは?

 

宮城:実は「総合型スポーツクラブ」に興味ある方が結構いらっしゃって。齋藤さんもサッカーされているので、よく聞くと思うんですけど、サッカーしていると「総合型クラブ」っていうキーワード結構出てるじゃないですか。海外のサッカークラブが総合型でっていうことで。僕らサッカー出身の人間からすると、総合型クラブって、バルサとか、海外のサッカーチームっていうイメージがありますよね。

 

でも、実際に日本でいう「総合型」というのは、齋藤さんの中でどういった定義があると思いますか?

 

齋藤:自分が考える総合型地域スポーツクラブっていうのは、もちろんスポーツクラブなので、スポーツっていう強みを持ってるとすごく思うんです。その強みを地域に対して、幼児体育であったりとか、高齢者の運動だったりとか、いろんな形に変換をしながら提供していく事。地域で課題感があるようなものに対して、スポーツという強みを使いながら事業を作っていって、より豊かな地域にしていくっていうのが、総合型スポーツクラブなのかなあと思っています。

 

宮城:なるほど。スポーツサービスを提供するっていうことではなくて、そのスポーツサービスを提供する中で、地域課題を解決していくツールというか、手段というか、そういうような役割も果たしていかないといけない。となると、一般的にスポーツチームや、大きなフィットネスクラブとはまた違った側面からスポーツを提供していますよね。実際に熊本県の地域スポーツの状況はどうですか。

 

齋藤:実は自分は大阪出身ですので、熊本に出てきたときに感じたのが、まず小学校に部活があるって事に驚きまして。

 

宮城:え?大阪って部活ないんですか。

 

齋藤:大阪はほとんどないです。

 

宮城:そうなんですね。

 

齋藤:そこがまず衝撃だった部分があって。それでいろいろ総合型地域スポーツクラブと関わっていく中で、子どもの運動を研究されてる先生たちと話をする機会もあったんです。その方達と話す中で、熊本県の子どもたちの体力は、小学校部活が担ってるみたいな、そういうイメージがすごくありまして。でも実情は、先生たちもすごく大変で、地域の人たちも疲弊してしまってるような現状があるなっていうのが、すごく感じながらやっていました。

 

いまやはり、どこの都道府県も一緒だとは思うんですけど、スポーツに対しては「無料」みたいな感覚。どちらかというと、サービスというよりも、奉仕的な考え方がすごく強いんだなあっていうのが、すごく私の中でも感じてるんですね。

 

そのため、やはり、地域愛でもってるようなクラブがすごく多いのかなっていう。それがいまの熊本県の現状かと思っています。

でも、じゃあどうやってクラブを続けていくのかっていうところが、今後の課題でもあるし、そこをしっかり自分たちの目標として持ってるクラブに関しては、やはりいただくものはいただきましょうと。受益者負担でやっていこうっていうのが、総合型地域スポーツクラブの考え方なので。

そこにシフトチェンジしだしてるクラブが、徐々にですけど、ぽつぽつと出てきたのかなあっていうふうに感じてます。

 

宮城:齋藤さんの活動もあって、こう言ったクラブもどんどん増えていっているのですね。全国的に熊本の子たちって、運動能力は高いんですか。実際にサッカーはめちゃくちゃ強いじゃないですか。

 

齋藤:実際に部活を真剣にやっていて、トップを目指している子どもたちなんかは、運動能力高いかもしれませんが、中間層だったり、やらない子もやはり多いので…。

 

宮城:なるほど。この部活動に参加してる子どもたちの体力が基準になっていたりするんでしょうね。実はその裏には、部活動に入ってない子たちが、カバーできてない現状もあった。そういう子どもたちを、クラブが受け皿になってくれていると。

 

齋藤:はい、そうですね。

 

宮城:いいですね。そういった子たちがいる中で、先ほどの言葉の中でもあったと思うんですけど、「地域愛」とか、「スポーツは無料」っていうのって、まあほんとに昔からある風潮ですよね。実際この受益者負担っていう言葉があったと思うんですけど、スポーツは「お金を払うもの」その対価として実際にお金を徴収していく中で、どういったご苦労がありましたか。

 

齋藤:そうですね。うちのクラブが設立したのは、だいぶ後の方で、おそらく50何番目に立ち上がったクラブなんですけども。先人クラブのみなさんの苦労も見据えて、最初の年会費の設定は高くしましょうというところは実行したんですよね。でもシステム的に、実際に出ていくお金と入ってくるお金っていうのを計算していくと、やっぱ苦しいよねっていうのがあって。

 

これからこのクラブを続けていくためには、いまの料金設定ではなかなか難しいのかなあっていうところで、いろいろと新たな仕掛けを入れています。

 

やはり、いいものっていうか、そのエリアにないものであったりとか、この人に教えてもらいたいなっていうのが定着してくると、その教室自体が賑わっていくのかなあっていうのを感じてますので。

 

それは、お金っていうところもありますが、どちらかというと、その対価を払ってでもここに預けたら安心というか。こういうふうに子どもたちを育ててくれるだろうとか思っていただけることが大切かなと。高齢者の方でいくと、自分たちの趣味や生きがいの場として、提供できないかなって。

 

宮城:なるほどね。お金を払うっていう感覚を、自分のライフスタイルを有意義なものにする、そんな良いお金の使い方っていうような視点に変えていくみたいな感じですね。

 

齋藤:まさに、そうですね。

 

総合型クラブはお金に対する「悪いイメージ」が強い?

 

宮城:実際に僕も地域スポーツクラブを経営していますけど、今年の総合型地域スポーツクラブの全国会議もうちが主催でやったじゃないですか。その時に参加されていた周りのクラブを見ていると、スポーツ教室の参加費が100円とかですね。その100円を今年から500円に上げようと思うけど、どう思いますか?みたいな。売り上げ5倍になると思いますかみたいな相談もされたんですよね。

 

僕自身こういった仕事をしだして、もう10年になるんですけど。スポーツにお金を払う事という概念の前に、お金に対する悪いイメージが強すぎる感じがあって。

 

今だからこそ、スポーツにお金をっていう風潮が当然のように話題にでていますけどね。実際スポーツ庁でさえも市場規模を拡大するって出してましたけど。僕が起業した当時はほんとに、会費いくらですって言っただけで「え?」っていう顔をされたというか。笑

 

やっぱりどのクラブも、プロだからとかアマチュアだからとかではなくて、ほんとにお金払ってでも、習い事に行かせるお金を払うことで、よりよい子どもの投資になるというような発想で考える必要がありますよね。

 

まぁ、そういったことが背景にあった中で、実際今こうしてスポビジ大学とか、弊社のコンテンツとかを学ばれると思うんですけど。何が最初のきっかけになったんですか。

 

経営の独学に限界を感じた・・・

 

齋藤:やっぱいろいろ、なんでも独学でずっと進んできた中で、独学には限界があるなっていうのは、日々感じる部分があったんです。なので、まずはメルマガのほうをちょっと耳にして、登録をするところからスタートしたんです。

 

やはり独学でやるとたくさんの情報で頭がいっぱいになって、頭の中も整理されてない中で、また次の情報、次の情報って感じで進んでいくと、あまり成果にもつながらなくて。なので、こうしてメルマガ等で学んでいく中で「あ、これやっぱ大事だったよね」っていうのが、少しずつ整備されていってるのが自分の中でも感じていました。やっぱこういったスポーツビジネスを学んでいくことで、もっとよりよいものが提供できるんじゃないかってのが最初のきっかけでありました。

 

いろいろ勉強させてもらう中でやっぱ日々の雑務っていうのが、まだ当時は整理できていなかった。そういう日々の業務に追われてる自分も実際いて。どこで決断するのか、もう少し身を軽くしなきゃっていう決断をするのが、すごく難しいとこではあったんです。そんな中で、学びを深めていくと、根拠を持ってより前に進みやすくなったのかなあっていうのは、いま勉強させてもらって、感じるとこではあります。

 

宮城:実際聞いたら、何年も前からメルマガを読んでたみたいな話をされたじゃないですか。3年、4年ぐらい前って言ってましたっけ。それってほんとに、僕がスポーツビジネスに特化したメルマガをやりだした初期じゃないかなって思うんですけど。となるとこの中で、いま言ったように、現場の目の前の仕事をこなしながら、学びながらっていう中で、いざ最初の一歩を踏み出す時のきっかけみたいなものがあったんですか。

 

齋藤:もともとですね、いろいろ雑務をこなしながらやっていく中で、もちろん「熊本地震」っていうのが1つのきっかけではあったんですけど。そんな中で、いま自分が、別の法人の理事もさせてもらっているんですが、そちらのお手伝いをすることに、自分で決意をしたんです。

 

ほんとは地震がなけりゃ、自分で法人立ち上げてコツコツやっていこうっていうつもりで勉強してたんですけども。あ、こっちでサポートしながらやっていこうっていうのを決意したときに、いままでよりもブログだったりとか、メルマガで読ませてもらってたところを、ちょっと1回集中してやろう!って意識するようになって。

 

そうやって、より自分のとこと置き換えながら見るようになったときに、宮城さんのコンテンツは「あ、これは自分のために投資できるものだ」っていうのが自分の中で少しずつ見えてきたのかなあっていうところはありますね。

 

やはり経営していくためには、「経営の勉強」が必要だし。宮城さんのメッセージは、常になんか響くものがいっぱいあるんですけど、そこをもっとじっくり見たときに、自分のいろんな仕掛けの中で、奮い立って奮い立って溜まったものが、爆発したんだと思います。笑

 

値上げの成功事例

 

宮城: 人って不思議なもので、最初は何気ないきっかけで、知識とか情報に触れて、その触れた情報で初めて、脳に何かがインプットされて、似たような情報が積み重なっていくと、だんだん自分の関心度が高くなっていくっていう、脳のメカニズムがあるらしくて。

 

今、齋藤さんがおっしゃってたように、僕のメルマガが毎日送られるのはそんな理由もあるんですよね。毎日送ることによって、読む日と読まない日って、必ずあると思うんです。最初読んだときはそうでもなかったけど、3日目ぐらいでボーンってくるとき。なんか自分のタイミング、お客さんのタイミングでポンって弾けるとき、タイミングが合う時までアプローチするのが、僕のやっている仕事だと思うので。なんかそういうのがちょっと伝わってたのかなあって思うと、僕自身も嬉しかったですね。

 

具体的にご自身の活動で、こういった事がうまくいったとか、成功事例とかあったら教えていただけますか。

 

齋藤:そうですね。夏限定の学童というか、スクールをやってまして。一番最初、12000円からスタートしたんですけど、宮城さんの言った通り、毎年値上げをさせてもらってて。いろいろ学ばせてもらった中で、料金は据え置きなんですけど、プラス別の事業と引っ付けて、そっちでお金を出していただいたりとかしてます。

 

宮城:なるほど。アップセルのような形ですね。

 

齋藤:そこらへんはすごく学びになったし、そこで得た収益が、自分のお給料のほうも安定するものになったのかなあっていうのは感じてます。

 

 

・・・・と、インタビューの途中ですが記事はここまで!

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